苦しくて大変な思いをするほど幸せになれるってホント?

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サボリーマン
サボリーマン

あー人生楽に生きてーわ。空からお金降ってこないかな。

苦しくて大変なことと、楽しくて気楽なことだったら、どちらを選びますか?

人間は放っておくと楽な方へと進んでいきます。自ら苦難の道に進むのは大変なことです。

ところが、どうやら苦しくて大変なことの方が実は満足度が高くより大きい幸せを感じられるようです。

今回は、その理由についてお伝えします。

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「経験の自己」と「記憶の自己」

私たちが満足感や幸せを感じる時、実はそれは二つに分類することができます。

「経験の自己」は今を楽しむことで得られる幸福感

ハワイのビーチで遊んだ後は買い物でも行こかな。

「記憶の自己」は大変な過去を振り返った時に得られる幸福感

あの時は本当に大変だったなぁ。

「経験の自己」は例えば、友人と旅行をしているまさにその時感じている幸福であったり、音楽を聴いたり映画を観みたりして感じられる満足感です。

「記憶の自己」は例えば、旅行中に起こった奇想天外なトラブルや、学生時代に部活動に打ち込んで毎日大変な思いをしたことを振り返った時に感じられる幸福感です。

この二つのどちらの方が幸福を感じられるのでしょうか。実は、人は「記憶の自己」に基づく方が、より幸福感が高く満足するのです。

「記憶の自己」で幸福感を感じるワケ

意外と苦しかったことって覚えてない?

なぜ「記憶の自己」の方が幸福感を感じられるかといえば、文字通り記憶に基づいていて時が経っても振り返ることができるからです。

「経験の自己」ではその瞬間が幸せを感じているのですが、ものの数時間も経てばその幸福は忘れてしまいます。後々思い出すこともできず、その一瞬の経験で終わってしまいます。

一方で、あの時は夢に向かってとても大変な苦労や努力をしたことは、その結果上手くいかなくて挫折してしまったとしても、人は高い満足度を覚え幸福度も上がるのです。

とってもわかりやすい例えを私の思い出の中から挙げるなら、石垣島(2泊3日)や沖縄(4泊5日)、台湾1週旅行(8泊9日)へ旅行に行った記憶よりも、1泊2日で富士山を登頂したときの方が満足感が確実に高いです。

高山病での富士登山は幸せだった

富士山に登った時は8合目過ぎくらいから頭に激しい痛みがして、さらに吐き気が止まらなくなり、インフルエンザに罹ったような状態になりました。いわゆる高山病※になったのです。鎮痛剤を飲んでひと眠りしたらすっきり治りましたが。

それを乗り越えて登頂した時の絶景といえば今でも記憶に新しいですし、なによりとても鮮明に覚えています。登山はそれなりに体力も必要ですし、高山病になって死にそうな思いをしたからこそ、普通に登頂した感覚とは少し異なるものを得られたように感じます。

これがもっと苦しいことだったらどうでしょう。体力的に苦しいだけではなく精神的に大変な思いをした経験があれば、それはきっと振り返った時に満足感が高いのでしょう。

山酔いと言われる軽度の高山病で良かったですが、これがガチなものだったら笑えないことになってました。登る人は十分気を付けて。

【結論】迷ったときは大変な方を選ぶ

何か判断をするとき、人は本能的には楽な方に目を向けてしまいがちですが、そこはあえて大変な方を選んでみましょう。

ちなみに、この「経験の自己」と「記憶の自己」について提唱したのは、ノーベル経済学賞を受賞している行動経済学者(心理学者でもある)のダニエル・カーネマンという方です。行動経済学という分野を切り開いてきた第一人者であり、TEDでの講演や本も出版しています。

「ファスト&スロー」という本がとっても面白いので、この記事を読んで行動経済学が気になった方は是非読んでみて下さい。もしくは、TEDでの講演は無料で視聴できるので、ダニエル・カーネマンとはいかなる人物かを知るにはおすすめです。

以上、TakaViewでした。

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