今回ご紹介するギタリストは押尾コータローさんです。
彼のギターテクニックはさることながら、他アーティストとのコラボでもギターの魅力を最大限に活かした演奏にとても惹きつけられます。ヴァイオリンとセッションや、女性歌手の伴奏、アイドルとの共演など、様々な場面で活躍されています。
今回は彼のたくさんの魅力をお伝えしていきます。
日本のギター界を牽引
実はお天気コーナーやCMでよく使われてます
「押尾コータローって誰?」と思う人もいるかと思いますが、意外と彼の曲を耳にしたことがあるかもしれません。というのも、彼の曲はよくニュース番組のお天気コーナーでBGMとして採用されていることが多いからです。(「そらはキマグレ」「太陽のダンス」「Whether Report」など)
彼の爽快な曲がお天気のイメージにピッタリなんですね。CMでも何曲か起用されていますよ。
まずは一曲聴いてみて下さい。
アップテンポで爽快な曲、ギター1本とは思えない演奏と思いませんか?
ギターは弾くだけではなく、叩くのです!
経歴
彼は中学生の頃からギターに触れ始め、同じくギタリストの中川イサトさんのもとでギターレッスンを受けていました。その後、バンド活動でベースを担当するなど別の楽器に触れていた時期もあったようですが、このバンドが解散し、その時に「自分一人でバンドのように演奏したらどうなるか」ということで、今のスタイルが確立されていったようです。
スッポトライトが当たり始めたのは、彼が30歳を超えたころ。地元でコツコツと出演していたラジオ放送から注目されるようになりました。
そして2002年に1stアルバム「Starting Point」でメジャーデビューします。
また、メジャーデビュー前に完成していた代表曲「戦場のメリークリスマス(Merry Christmas, Mr.Lawrence)」は、彼の演奏スキルの高さとアレンジ力を知らしめる曲となっていますので、気になる方は必聴です。
これまで10枚以上のアルバムを発売し、ギターインストながらオリコンにも登場するなど、日本におけるギターインストを押し上げた功労者と言えるでしょう。
特徴
彼の特徴は、ギター一本で奏でているとは思えない卓越したギターテクニックです。ギターを叩いて音色を出すという「タッピングハーモニクス」を駆使した演奏は、彼のプレイングスタイルを確立させたと言っても過言ではありません。
ちなみにこのスタイルは、不運にも自動車事故で亡くなったMichael Hedgesというギタリストの影響を大きく受けています。彼の演奏を観ていただくと、確かに似ていることが分かるかと思いますので、要チェックですよ。
彼がデビューしたての頃は、アタックミュートを頻繁に使用していたように感じます。アタックミュートとは、右手の中指と薬指を1~3弦を目掛けて叩くようにし、「チッ」っと音を鳴らすように演奏する演奏手法です。それからパームを用いたドラム式演奏に変わっていきました。手首でギターのボディを叩く演奏技法です。
アーティストとのコラボでさらに魅力が増す
アレンジの達人
私が彼の演奏で特に素晴らしいと思うことは、他の音楽アーティストとのコラボです。彼のギターテクニックの高さに合わせて曲をアレンジし、伴奏する姿は他のギタリストにはない大きな魅力です。
西野カナさんとコラボしたこちらを一度観てみて下さい。
(公式動画でないことをご容赦ください。)
ギター1本でバンド演奏しているかのようで、あくまでも主役は歌手であり伴奏に徹する謙虚な姿勢。それでいて節々に垣間見える卓越したギターテクニックと曲のアレンジ能力。本当に素晴らしいです。
他ギタリストとのコラボもお手の物
もちろん、ギターインストが彼のフィールドですから、他のギタリストとのコラボも華麗にやってのけます。
同じくTakaViewで紹介した、Tommy Emmanuelさんとも来日ライブでゲスト出演していますよ。フィンランド出身のギタリスト、Petteri Sariolaさんとも自身の曲でコラボしてますね。やはり、ギターでセッションするのが楽しいのでしょう。
国内では2人組ギターユニットのDEPAPEPEさんとコラボCDを発売しています。
その中の一曲をぜひ聴いてみて下さい。
ギターだけでここまでの表現ができるんですね。
実際に曲とは違った味があって素敵です。
結論:ソロもコラボもできるマルチギタリスト
押尾コータローさんは、ソロでもコラボでもギターの魅力を最大限に活かして活躍されるマルチなギタリストです。これまで紹介した動画を観ていただくと、その理由が分かるかと思います。
日本のインスト業界が厳しい中でも、オリコンに食い込むことができるのはさすがです。2019年に新しいNEWアルバムも発売されているようですから、最新の曲も聴いてみて下さい。
以上、TakaViewでした。