経理課に配属になった方、おめでとうございます。
これから一人前の経理マンになるために、頑張っていきましょう。
しかし、数字を扱うのに苦手意識がある方もいらっしゃるかと思います。
もしくは、経理という裏方の仕事に不安な方もいるでしょう。
そこで今回は、現役の経理マンが1年目に送る経理の心得をご紹介します。
これはあくまでも個人的な見解ですので、ご参考までにどうぞ。
・新卒や未経験での転職で、これからはじめて経理に触れる方
・経理担当者となって間もなく、業務に不安を感じている方
経理の心得5つ
まず始めに、経理の心得を5つご紹介します。
・必ず確認作業を行いましょう
・業務は正確に、されど迅速に
・過去の仕訳を参考書のように使おう
・業務に疑問を持とう
一つずつ詳しく説明していきます。
日商簿記3級は合格しよう
経理課に配属になったら、ほぼ間違いなく先輩社員や上司から「簿記の資格をとれ」と言われると思います。
なぜならば、簿記はルールに則って作業するので、それを知っているのと知らないのでは作業スピードに大きな違いがでます。
例えば、借方と貸方や資産と負債の違いです。
会社の当座預金から支払いをすれば、当座預金は貸方になります。
事務費 〇〇 / 当座預金 〇〇
逆に、相手から当座預金に入金があれば、借方になります。
当座預金 〇〇 / 事務費 〇〇
非常に単純な仕訳ですが、全くの知識がなければちんぷんかんぷんです。
簿記3級では、この基礎となる部分を範囲にしているので、経理マンになるのなら勉強しておいて絶対損はありません。経理の知識はどのビジネスでも必ず生きてきます。
新卒の方は入社前に無理して取得しなくても構いません。学生としての役割をしっかり果たして下さい。単位取得して卒業論文書いて、最後の学生生活を満喫すれば良いと思います。
なので、新卒の方も中途の方も、入社してすぐ取得する必要はありません。
入社してから3ヶ月くらいで経理業務の概要を掴み、それから簿記の勉強を始めるという進め方で問題ないでしょう。その方が、勉強を始めてからの知識の定着が深まると思います。
ただし、いずれは「日商簿記3級合格」を目標にして勉強することを忘れずに。
必ず確認作業を行いましょう
経理業務は日々パソコンと睨めっこ。目がチカチカしてきます。基本座りっぱなしですし、元営業マンで外回りをしていた方などは意外と疲れるかもしれません。
そんな状況下で業務をこなしていると、自分では正しいと思っていても、思わぬ間違いをしていることが多々あります。少々ではなく多々です。
間違えた内容でそのまま先輩社員や上司が確認すると、厳しい指摘を受けることがあります。
そのため、必ず確認作業を行うようにしましょう。
これでミスの数がぐんと減ります。
金額、消費税区分、摘要文、部門など、発生している取引と正しいか確認しましょう。
先輩方も1度くらいの間違いなら何とも言いませんが、同じ間違いを何度もするようでは「仏の顔も三度まで」ということで、さすがに厳しく指摘されるでしょう。
業務は正確に、されど迅速に
経理作業は慣れるまでが大変です。
会社での取引というのは、規模によってはもちろん違いますが、予想以上に膨大です。それら全ての取引を、経理課は把握しなければなりません。
会社によっては担当は細かく分業されているかとは思いますが、それでも事務作業のオンパレードです。
一つの取引に5分も10分も要しているのでは、到底業務をこなせません。
でも、焦ってろくに確認もせずに進めると、後で思わぬ大きな間違いに繋がります。
そこで求められることは、業務は正確に、されど迅速に進めることです。
「そんな無茶な」とお思いかもしれませんが、気にすることはありません。
真面目に業務に取り組んでいれば、知らぬうちに出来るようになっています。
ただし、いつまでたっても場当たり的に業務をこなしているようでは無理です。
業務スピードが向上しているかどうかは、日々の仕事に改善心を持ちながら取組み、真面目にやるかやらないかで差がつきます。
上司もその仕事ぶりを見て、今後の昇給や昇任の参考にしていますよ。
過去の仕訳は参考書のように使おう
先輩社員は教えてはくれますが、わからないことをその都度聞くようではお互いに業務が滞ります。そんな時、自分で解決できるような参考書みたいなものがあればいいと思いませんか?
実はあります。それは過去の取引です。
多くの取引は全く新しいものではなく前月や前年も同様の取引をしています。
つまり、過去の取引を確認すれば解決できることになります。
多くの企業では会計ソフトを導入しているかと思いますので、その中に仕訳の検索機能があるはずです。見たことのない取引だと感じたら、過去のデータを探してみましょう。
多くの場合はそれで解決できるはずです。
先輩方の時間をとらせることもありませんし、何より自分の力で解決できることで自身に繋がります。
業務に疑問をもとう
ある程度業務にも慣れてきて、先輩社員がつきっきりで面倒を見なくてもいい時期になってくると、定型的な業務はできると認められたことになります。
これは立派な成長です。
ここで、さらに周りから信頼される存在になるには、日々の業務内容に疑問を持つことです。
疑問を持つとういことは、教わったことの範囲外のことを自分で気づける、ということです。
ここまでできるようになると、あなたはもう立派な経理マンです。
先輩社員や上司からも頼りにされるようになります。
ちなみにこれは、経理に限らずどの仕事でも大変大切なことなので、忘れないで下さい。
まとめ
これまでの内容を振り返ります。
・日商簿記3級は合格しよう
・必ず確認作業を行いましょう
・業務は正確に、されど迅速に
・過去の仕訳を参考書のように使おう
・業務に疑問を持とう
経理としてのキャリアを花咲かせるためにも、頑張りましょう。
以上、TakaViewでした。